終活の目的は、自分自身の身辺整理ももちろんですが、遺される家族が後々困らないようにしておくという方が大きいと言えるかもしれません。
家族のためにできることは何か、改めて考えてみましょう。
終活の目的とは

終活とは、人生の終わりを見据えて活動をすることを言います。身の回りの整理や遺産のこと、遺言書の作成、病気になった時の治療方針やお墓、葬儀をどうするかなど、考えることは盛りだくさんです。
また、人生の終わりを意識することでこれからの人生をどう生きるのかを考える機会にもなります。終活は一見すると自分のために行うようにも思えますが、それだけではなく残された家族のためにもやるべきです。
遺産相続や大黒柱であった場合の今後の生活費、葬儀の形式やお墓、遺品整理など担うべきことがたくさんあるんです。その負担をできるだけ減らすためにも、終活は重要です。
家族間でトラブルも
全く終活をしないまま死を迎えてしまうとどうなるでしょうか。不動産や資産、財産などがある場合、それを誰が相続するのかということでトラブルが起こる可能性があります。相続争いという言葉があるように、それはとても深刻です。
また、故人の収入を頼りに生活をしていた場合は更に悲惨なことになります。生命保険に加入していればまだ救いがありますが、みんながみんなそうではないですよね。
残された家族のために、経済的な面についても生前に配慮しておく必要があります。
葬儀やお墓についても、本人の意向が全く分からないまま進めるのは家族への負担も大きいので、こちらもやはり終活の際に決めておくのがベストです。
遺品整理に関しても、悲しみに暮れた気持ちにある中、家族にさせてしまうのは酷なことです。
これらの負担を軽くするためにも、終活は必要だということが分かりますよね。
家族がいない場合の終活

親が先立ち、独身を貫いている、または配偶者が既になくなっている場合や子供がいない場合など、家族がいないという方もいらっしゃるでしょう。
家族がいないからといって、終活が必要ではないということではありません。家族がいないからこそやるべきなんです。
家族がいる場合とは、異なる点もあるのでこちらでご紹介していきます。
頼れる知人や友人とのコミュニケーションを大事にする
家族がいる場合は、死後のことは家族に話しておけば良いですよね。しかし、そうではない場合は知人や友人に頼るしかありません。
孤独死を避けるためにも、普段からのコミュニケーションを大事にしておきましょう。誰とも連絡を取っていないと、万が一の時に発見が遅れてしまいます。
葬儀や相続に関しての考えをまとめておく
知人や友人に、葬儀や相続をどうしたいのかを相談しておくと良いですよ。
専門家もいるので、そういった方を頼るのも一つの方法です。

普段から断捨離を心がける
おひとりさまに万が一のことがあった際、大変なのが遺品整理です。
身内がいない中での遺品整理は、過酷なものがあります。
普段から不用品を溜め込まないようにして、整理整頓を心がけるようにしましょう。

家族への負担を減らすためにやること

- 終活ノートを書く
- 断捨離をする
- 大切な人にメッセージを残す
自分のためでもあり、家族のためでもある終活。家族にはなるべく負担はかけたくないですよね。
家族の負担を減らすためにやるべきことは、一体何なのでしょうか?以下の項目を実践してみてください。
終活ノートを書く
終活ノートには、遺産のことやお墓のこと、葬儀や病気や事故にあった場合の対応方針、保有している口座やクレジットカードのことなど、本人しか知り得ない情報を書いておきましょう。
また、友人や知人の情報も書いておくと万が一の際に家族が連絡をしやすくなります。終活ノートには、書き方に決まりはありません。
家族に伝えておくべき内容が分かれば良いんです。時々、終活ノートの内容をチェックして最新化されているかどうかも確認しましょう。
断捨離をする
遺品整理は、遺族に大きな負担をかけてしまいます。
処分に困る物もたくさん出てきてしまうこともあるので、自らの手で捨てられる物は、なるべく片付けておくようにしましょう。
無駄な物を捨てることで、心もすっきりと落ち着くはずです。
大切な人にメッセージを残す
身近にいる人ほど、日頃の感謝の気持ちだったり、謝罪の気持ちなどを伝える機会がなかなかないですよね。そのまま何も伝えずに終わりを迎えるのは、悔いが残るのではないでしょうか。
大切な人に最後のメッセージを残しておくことによって、お互い晴れやかな気持ちになることができます。
残された人にとっても、そのメッセージが今後生きていくための糧となるに違いありません。
家族写真や家族旅行がおすすめ

終活の一環として、自分の遺影写真を撮っておくというのは有名ですよね。それだけではなく、家族写真を撮っておくのも良いですよ。
子供がいる場合であっても、親元を離れていくと改まって写真を撮る機会もあまりないですよね。
最後の家族写真というと聞こえが悪いかもしれませんが、終活をキッカケにして撮っておくと後々良い思い出になります。
自由に動ける元気なうちに、家族旅行をしておくのも良いでしょう。
家族に迷惑をかけたくないなら終活を

自分のためだけではなく、家族のためにも終活は重要です。なるべく負担をかけないようにするために、生前のうちに終活をしておくようにしましょう。
一気に進めようとすると挫折してしまうので、少しずつ時間をかけるのがおすすめです。