終活年賀状というものが、世の中に広がりつつあることをご存知でしょうか?終活年賀状は、ここ最近では珍しくなくなってきました。
終活をしているタイミングが年末年始に差し掛かっている場合は、終活年賀状も書いてみると良いですよ。
物を整備することも大切ですが、年賀状を整理することで人間関係もスッキリさせることができます。
何となく習慣で年賀状を書いている方がほとんどかと思いますが、改めて見直す機会というのはなかなかないですよね。終活は、年賀状というもの自体を見つめ直す良い機会です。
ご自身が終活年賀状を出すだけではなく、受け取るケースも考えられますよね。そんな時、どのように返事をすれば良いのかも悩んでしまいます。
今回は、ご自身が終活年賀状を出す場合と、受け取った場合の対応方法についてまとめてみました。ぜひ参考にして、取り入れてみてください!
終活での年賀状について

終活と言えば、身辺整理や財産の整理、お墓のことなどが挙げられます。最初に年賀状のことが思い浮かぶ方は、なかなかいらっしゃらないかもしれません。
しかし、終活の一環として年賀状を見直すということはとても重要です。万が一の時というのは、それがいつなのか分かりません。
きちんと挨拶ができるうちに、終活年賀状を活用して挨拶をしておきましょう。
また、受け取った場合もきちんとお返事をするようにしておけば、人間関係にわだかまりができる心配もありません。
書き方に気を付けること、受け取った場合もきちんと対応すること、この2点を念頭においてください。
終活の年賀状の書き方のポイント
終活年賀状を出す目的は、いつか訪れるであろう最期を迎える前に人間関係を見直すことにあります。
年賀状だけのやり取りを続けている人との人間関係を整理することや年賀状を作って発送をする手間をなくすことも、本来の目的と言えるでしょう。
しかし、そのことをストレートに伝えてしまうとどうなるでしょうか?
相手の方がいる問題になりますので、角が立つ可能性も大いにありますよね。終活年賀状の書き方については、細心の注意を払う必要があります。
それでは、終活年賀状の書き方のポイントについて見てみましょう。
1.年賀状を終わりにする旨が伝わるように書く
「本年をもって年賀状でのご挨拶を終わりにさせていただきます」という書き方でも失礼はありません。
オブラートに包み過ぎて、内容が伝わらないと諱がないですよね。
2.具体的な理由を添えておく
「手元がおぼつかなくなったので」、「年齢には勝てず」、「誠に勝手ではございますが」といった一言を添えておくと、受け取る側の印象も随分変わります。
きちんとした理由があれば、何事も納得しやすいですよね。
理由も言わずに一方的にやめてしまうのは失礼なので、気を付けましょう。
3.今後の関係も続けたいという意思を伝えておく
終活年賀状を出しても、それでお付き合いが終わる訳ではありません。
「今後も変わらないお付き合いをお願いします」といった一言を添えておくと良いですよ。
終活年賀状は、あくまでも年賀状上での最後の挨拶です。
相手の気を悪くさせないような配慮を忘れないでください。
終活の年賀状の文例
それでは、具体的な終活年賀状の文例をご紹介させていただきます。ご自身でアレンジを加えながら、できるだけオリジナリティあふれる文面にできるとなお良いですよ。
終活の年賀状の文例①
明けましておめでとうございます。お健やかな新春をお迎えのことと存じます。
さて、私事で恐縮ではございますが、だんだんと手元がおぼつかなくなり、毎年の年賀状のご挨拶も今年で最後とさせていただきたいと思います。誠に勝手ではございますが、今後も変わらぬお付き合いを宜しくお願い致します
こちらの挨拶は、高齢になってしまったことを理由のしながらも、今後の関係は続けていきたいという意思表示ができています。
相手の方の面子を守りながら、挨拶を辞退することが丁寧に記述できています。
終活の年賀状の文例②
明けましておめでとうございます。毎年のご挨拶につきましてですが、今年をもって最後とさせていただきたいと存じます。年波には勝てず、誠に恐縮ではございますが、今後ともよろしくお願いします。
来年からの挨拶を控えさせてもらいたいという主旨が端的に述べられているので、相手の方へ角が立たない文面になっています。
終活の年賀状の文例③
明けましておめでとうございます。旧年は大変お世話になりました。小生も高齢になるにつれ、年賀状をしたためることが難しくなってしまいました。勝手ではございますが、本年でご挨拶を最後にさせていただきたいと思います。
昨年のお礼を述べつつ、来年からの年賀状の辞退についてもきちんと伝わる内容になっています。
終活の年賀状の文例④
明けましておめでとうございます。私も米寿を迎えることとなりました。高齢となってしまったため、お付き合いも難しくなってしまいました。新年のご挨拶は、本年をもって失礼させていただきます。
米寿と記載している部分については、白寿や古希といった言葉に置き換えて使ってみると良いですよ。
具体的な年齢を述べることで、挨拶が難しくなってしまったことに信憑性が増します。
終活の年賀状の文例⑤
旧年は大変お世話になりました。私も○歳を迎えるにあたり、筆を取るのも難しくなってしまいました。毎年の年始のご挨拶も、今年で締めくくりたいと思います。今後とも変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願いします。
こちらに関しても具体的な年齢を提示することで、相手の方に状況がある伝わりやすくなります。
いずれの文面においても、丁寧さを忘れない表現を用いるように心がけてください。
また、本来の趣旨がきちんと伝わっているかどうかというのもポイントです。あまりにも遠回しな言い方をしてしまうと、主旨が伝わらない恐れがあります。
終活の年賀状をもらったら
これまで毎年年賀状のやり取りをしていた方から終活年賀状が届くと、少しビックリしてしまうかもしれません。
相手の方も苦渋の決断であったことでしょう。終活年賀状を受け取ったら、その気持ちを汲んであげてください。
そして、こちらも同様に年賀状を送ることを控えましょう。一方的に返事を求めないつもりで送ることも控えた方が良いです。
気になるようであれば、メールなどでこれからもよろしくというような内容を送ることは大丈夫です。
終活の年賀状の返事の仕方
終活年賀状を受け取ったら、お返事をするしないの判断は自分でしてください。もしもお返事をするのであれば、文面の例をお教えしますので、参考にしていただければと思います。
年賀状をいただき、ありがとうございました。私の方も、年賀状でのご挨拶は締めくくりとさせていただきたいと思います。今後も変わらないお付き合いをどうぞよろしくお願いします。
こういった挨拶で良いでしょう。挨拶は年賀状が全てではありません。
メールや電話、または寒中見舞いなどで挨拶ができるようになると良いですよね。
年賀状も終活の一環として視野にいれておきましょう

こちらの年賀状は、私が実際に親族からもらったものです。まだ終活の年賀状について知らなかったので、これをもらったときは本当に驚きました。なにかあったのかな?嫌われたかな?など、心配になりましたが、終活の一環と知り安心しました。
年賀状が終活の一環となるのは、意外だと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
人間関係を見直す意味でも良い機会になりますし、手間や労力、お金の出費も抑えることができます。年末にバタバタと年賀状をしたためることがなくなるのは、精神的にもスッキリするはずです。
終活を始められる方は、ぜひ年賀状についても視野に入れてみてくださいね。